友達は少なくていい

私はとても友人が少ないですが、数少ない友人はみな朝から晩までブッ通しで話しても全く話題が尽きないほど仲が良いです。最も古い友人でも知り合ったのは大学の頃で、高校以前のクラスメイトとはもう一切交流はありません。

小中高の頃はなかなか「大の仲良し」と呼べるほどの友達がおらず、自分の人間性に問題があるのではないかと思ったりもしました。しかし今振り返ってみると、小学校は1クラス40名程度、学年で100名程度、中高も1学年数百名程度でした。それも、たまたま同じ地域に住んでいたり、学力が近かったりというだけで集まった集団です。そんな集団で本当に気が合う友達に巡り合えたとしたら、むしろかなりラッキーなことではないかと思います。今の小中高生はインターネットで他校の生徒とも友達になる機会が多いのかも知れませんが・・・。

大学以降は活動範囲が広がり、バックパッカー旅行など私自身が好きなことをやるようになったので、知り合う人も気の合う人が増えました。しかし趣味が近い人でも全員と仲良くなれるわけではなく、その中で本当に仲良くなれるのはほんの一握りです。感覚的には、1万人に一人いるかどうかという感覚です。そんな私が、小学校で「本当に仲良くなれる友達」と出会えるわけがありません。

インド在住の日本人は約9000人ですが、そのうち自分で決断してインドへ来た現地採用というのは10人に1人もいない感覚なので、インド全体で1000名程度なのではないかと思います。日本で普通に暮らしていて、「知り合いが突然会社辞めてインドへ行った」っていう話はそんなに聞かないですよね?日本人1億2000万人のうちの1000人とすると、自分で決断してインドへ来る日本人は12万人に1人の計算です。

しかしインドへ来たら、その「12万人に1人」の日本人に次々と出会います。その時点で相当母数が絞られていますが、それでも現地採用の日本人全員と気が合うわけではありません。小学校のクラスに比べれば格段に気が合う人は多いですが、全員というわけではありません。それだけ、気の合う人を見つけるのは大変なんだなと思います。まずは、自分のやりたいこと、趣味などを追求していって、その先に気の合う友人が現れるのではないかと思います。

誰とでも仲良くなれる性格の人もいると思いますし、私はそれを否定するわけではないのですが、私のように少数の人と深く付き合う性格の人もいます。そういう人の場合、基本的に小中学生で仲良しの友達ができる方がむしろ珍しく、大人になるまで1人も友達がいなくても全く問題がないと言えます。

小中学生がイジメで自殺してしまうニュースを聞くと非常に胸が痛くなります。クラスメイト全員と縁を切って不登校になっても何の問題もないと私は思うのですが、小中学生の間は学校が「世界の全て」なので、そう思えないのも無理ありません。

学校へ行かないと学力が心配になるかも知れませんが、無理をして頑張って勉強した結果、鬱になって引きこもってしまった人を東大で何人も見てきました。社会人になってから鬱になる人もいます。年齢を経れば経るほど回復に時間がかかるようなので、10代で不登校になったのはむしろ望ましいかも知れません。

「友達が多い方が良い」「友達が少ないと不安」と思ってしまうと、「周りから気に入られたい」という気持ちが強くなってしまい、「自分は周りからどう思われているのだろうか?」ということが気になり、ついつい周りに合わせてしまいがちです。その結果、大して親しくもない多くの人から結婚式に呼ばれるなど人付き合いに時間とお金と体力を割かれることになります。

仕事上の付き合いとか親族の付き合いであれば気の合わない人と話すこともある程度必要かも知れませんが、友達についてはその必要は全くありません。本当に仲の良い人を見つけるには本音で話す必要がありますが、「気に入られたい」と思うと本音で話せません。

逆に「友達はいなくてもいい」「嫌われていい」と思っていた方が、自分が思っていることを話せるので、自然と話の合う人が寄って来るようになると思います。「友達は少なくていいんだけど、気がついてみたら増えてた」という感じです。従って、「友達は少ない方がいい」とも思いません。少なくても多くても、または友達が1人もいなくても、友達の人数はどうでも良いということです。

友達が1人もいない状態で「友達なんていなくて良い」と心の底から思うのは結構大変なのですが、「どうすれば友達ができるか」よりも「自分にとって本当に1番好きなこと、1番楽しいことは何か」を考えた方が本当に気の合う友達もできるかと思います。

では、その「本当に気の合う友達」とはどういう友達かと言うと、結婚と同じですが「一緒にいると、1人でいる時よりも自分らしくいられる人」です。その人と話していると自分の考えが整理されてやりたい方向性が見つかるとか、周りの目を気にしなくて住むようになるとか、そういう人が友達だと私は感じます。

ただ結婚の場合は一緒に生活をしているので共通の問題に立ち向かって行くのに対し、友達の場合はあくまで「それぞれの人生」なので「一緒に立ち向かう」というわけではありません。ただ逆に、その分だけ冷静かつ客観的に話ができるとも言えます。

一言で言うと、一緒にいてエネルギーが奪われたり疲れたりすると感じる人は友達ではないので、そういう人はたとえ中高の同級生だったとしても縁を切った方が良く、結婚式に呼ばれても行かなくていいと思います。そんな人と一緒にいるくらいなら家で寝ていた方が良く、一緒に楽しくて元気になる人との時間を大切にした方が幸せなのではないかと思います。

誤解のないように言っておきますが、幼馴染みと仲良くすることを否定しているのではありません。むしろ、気の合う人と小さい頃に出会えたのであれば素晴らしいことで、その縁は大切にすべきだと思います。幼稚園や小中高で良い仲間に出会えたのであれば素晴らしいですが、もし出会えなかったとしても何も問題ないという趣旨でこの記事を書きました。

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