損益計算書について説明します

前回、貸借対照表について説明しましたが、今回は損益計算書について説明します。

前回の記事をご覧になっていない方は、先に前回の記事をご覧ください。

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前回と同じ例ですが、4月1日に友達から5万円を借りて自分でも5万円を用意すると、4月1日時点での貸借対照表は以下のようになります。

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前回は10万円のパソコンを買った場合を想定しましたが、今回はパソコンを買うのではなく、4月15日に3万円で東京から大阪へ出張へ行った場合を考えてみます。

 

パソコンを買った場合には、現金がパソコンへ変化しただけで、資産の金額は変わりませんでした。しかし出張へ行くと、資産は消えてなくなります。従って、借方は7万円になります。

 

貸方については、出張へ行ったからといって友達からの借金が減るわけではないので、自分のお金が減ります。

なお、前回のおさらいになりますが、ビジネスの利益や損失は資本金ではなく「利益剰余金」が増減します(資本金は、外で稼いできたお金を自分のビジネスに投入したときに変わりますです)。

 

従って、4月15日時点での貸借対照表は以下のようになります。

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ここでも、借方と貸方の合計金額がいずれも7万円となっており、一致していることをご確認ください。貸借対照表の借方と貸方は、どんな時でも必ず一致します。

上記2つの貸借対照表を見比べると、財産が3万円減っていることは分かります。
しかしこれを見ただけでは、どうして現金と利益剰余金が減ったのかがサッパリ分かりません。
盗まれたのか、ギャンブルに使ったのか、WordPressの有料テーマでも買ったのか、貸借対照表だけでは原因が読み取れません。


前回、決算書は会社の経営者にとって「成績表」だとお伝えしました。しかし貸借対照表からは、経営者がビジネスに役立つことにお金を使っているのか、それとも単に無駄遣いをしているのかが読み取れません。従って、貸借対照表だけでは経営者の成績表としては不十分です。

そこで必要になるのが、もう一つの「経営者の成績表」である「損益計算書」です。

損益計算書「売上」「費用」「利益」の概念で構成されます。

上記のケースでは3万円の出張費用(旅費交通費)を支出しているので、損益計算書には

費用:旅費交通費 3万円

と記録されます。

続いて、売上について見てみましょう。

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先ほどと同じ上記の状態から、4月30日にアドセンスで5万円の収益が入ったらどうなるでしょうか?

借方については、現金が入るので現金+5万円です。一方貸方については、アドセンスの収益があったからと言って友達からの借金が増えるわけではないので、純資産の利益剰余金が増えます。

すると、4月30日時点での貸借対照表は下記のようになります。

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ここでも先ほど同様、貸借対照表だけだと何故現金と利益剰余金が増えてきたのか分かりません。社長が隣の家に侵入して現金を盗んできたのかも知れません。

そこで、現金が増えた原因について、損益計算書に以下のように記載します。

売上 5万円

ここまでのことをまとめると、以下のようになります。

 

4月1日時点と4月30日時点での貸借対照表を見比べてみましょう。

 

<4月1日>

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<4月30日>

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4月1日と30日を比較すると利益剰余金が2万円増えていることだけは分かりますが、なぜ増えているのかは分かりません。

これでは経営者の成績を測るのにはは不十分です。

そこで必要になるのが損益計算書です。

損益計算書 売上 – 費用 = 利益

という形で表示されますので、以下のようになります。

 

売上 5万円

費用 3万円

===========

利益 2万円

 

損益計算書の利益の額は2万円です。

一方、4月1日と4月30日の貸借対照表の利益剰余金の差分も2万円となっており、損益計算書と一致していることが確認できます。

 

ある期間での利益剰余金の増減原因を説明するのが損益計算書です。

※細かいことを言い出すと色々あると思いますが、原則はそうです。

 

利益剰余金は事業の結果として増減するものなので、どうして増減するのか?という原因がとても大事なんですね。

 

このように貸借対照表は「ある時点での会社の財産を表す」のに対し、損益計算書は「一定期間の売上・費用・利益」を表します。

「4月1日から4月30日まで」「4月1日から翌年3月31日まで」など、一定期間の売上・費用・利益を表します。